2013年7月26日金曜日

日本医学教育学会でポスター発表!




第45回日本医学教育学会(千葉大学)でDNJプロジェクトをポスター発表してきました!

2013年6月13日木曜日

第4回日本プライマリ・ケア連合学会 参加報告

第4回日本プライマリ・ケア連合学会 参加報告

看護師 西田英未

� Meet the Expert4「福島県における小児甲状腺超音波検査の現状と展望」

                    福島県立医科大学   鈴木DR

東日本大震災の原発事故により多量の放射性物質が大気中に放出された。その量はチェルノブイリ事故の7分の1程度といわれていたが放射線物質による小児甲状腺がん発症への住民の不安は強い。そのため福島医大は事故当時0〜18才以下の36万人に対し生涯にわたり甲状腺癌の検査を行うことを決めた。2013年1月の時点で検査者数は15万人を超えており、今後は県外に避難した人へのフォロー方法を検討している。

・検査内容

一次検査〜甲状腺エコー(結節のスクリーニング)

二次検査〜甲状腺エコー(精密)、採血検尿   ※必要時定期受診につなぐ

<感想>

 住民の不安に対し素早く行動しているのがすごいとおもった。また、フォローも1回ではなく生涯にわたり住民のニーズに対し適していると思った。すごい人数になって大変だと思うが、この検査を行いつづけてまとめることにより放射線の風評被害も減っていくといいと思った。



� Meet the Expert5「地域で守ろう小さな命〜地域医療の要:

お母さんへの情報発信 Update」

・起こってからでは遅すぎる!どうする子どもも事故予防〜保護者の興味はどこに?〜


                あかちゃんとこどもクリニック  田中DR

 子どもの死亡原因第1位は"不慮の事故"であり、たばこの飲み込みや転落など一歩間違えば死につながるものもある。また、そのほとんどは保護者が注意していれば防げたものばかりである。しかし事故は起こすまではまさか自分が起こすとは思っていないため、保護者から勉強会で聞きたいテーマを聞くと、感染症や予防接種のことばかりでほとんどの親が事故には無関心である。なので、当院で行っている具体的な予防策についてお話する。

まず関心の強い感染症などのテーマで学習会を開いて人を集めその中で事故の話にもっていき事故の危険性について伝えていくようにしていく。

実際に事故をおこしたとき、保護者には怒りたく気持ちもあるが、事故当初は保護者も動揺しているのでそのときに話しても効果がない。こどもの容態が落ち着いてからゆっくり危険性を話し、再発予防につなげていくことが大切である。

通常の診療の場面でも、あえて危険になるシチュエーションを作り「今、危なかったよ。」と伝えることで日頃から事故に対する意識づくりをしていく。

<感想>

 小児の死亡原因で一番多いのは不慮の事故だと知ってはいたが、実際にどんな風に指導していけばいいか分からなかったので具体的な方法のレクチャーはとても勉強になった。子どもは大人が予想もしない事を行う。また、子どもは体が出来上がっていない為容易に障害が起き、最悪の場合なくなることもある。そうなってからでは遅いので普段から保護者の意識作りが大切だと改めて学んだ。



・親・家族への"子育て情報"発信〜極意と課題〜

かわむらこどもクリニック  川村DR

少子化や核家族化などの社会構造の変化は、子育て中の母親に大きな影響を与えている。母親の孤立化、ネットによる多種多様な情報にまどわされて正確な情報にたどり着けない保護者もいる。そのような現状を受けかわむらクリニックでは「母親の不安・心配解消」を理念に、情報発信の手段としてHPを開設した。

HPでは一方通行の情報にならないように医療相談もはじめた。最近ではTwitter、Facebookも取り入れて情報発信を行っている。

情報発信には様々な問題点が存在し混乱を招く危険性もあるが、信頼できる医師が正しい情報を発信していくのは必要である。

<感想>

 今の子育て世代は20−30代で一番ネットを利用する年代である。医療現場でも情報の発信方法も世代に合わせて方法で行っていくことが大切だと感じた。



●2日目(5/19)●

�一般公演

 地域での看取り 地域連携としてのデスカンファレンスの取り組み

 看取りを行った3事例を通してデスカンファレンス(死後カンファレンス)に有用性のついての報告。

事例1:腎不全。小規模多機能施設で看取る予定だったが、状態増悪し苦痛がともなったため病院に救急搬送され翌日亡くなった。

事例2:認知症。GH入所中。経口摂取不能になり家族同席のもとGHで亡くなった。

事例3:認知症。GH入所中。経口摂取減少しGHで亡くなった。

 デスカンファレンスは医療者・家族だけでなく施設スタッフも含めておこなった。それにより医療専門職でないスタッフが看取るうえでどのようなことが不安なのか、精神面の負担について聞くことができた。デスカンファレンスを行ない話し合うことで1人の人間の死に直面したスタッフの精神的負担を軽減することができるのだとわかった。

<感想>

 医療者は人の死についてある程度の学習を行い、その過程を学んでいる事が多い、しかしGHの職員などは全員が必ずしもそのような知識があるものとは限らない。そのような人が1人の人間の死に直面した時の負担はとても大きいと思う。患者さん、その家族のためにももちろんデスカンファレンスは必要だが、そのような職員の為にもデスカンファレンスは必要なことだと思った。